【ライターお悩み相談室コラム】フリーライターが仕事を継続依頼してもらうためにすべきこと。

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「京都ライター塾」をどんな思いで始めたのか、1分半の動画にしています。短いので、よかったら見てみてください。

さて、1月22日から始まる「書くを仕事に!京都ライター塾」。

先日から「ライターお悩み相談室」で多く寄せられた質問に答える形で記事を書いています。
前回は、フリーライターは、どうやって仕事を依頼してもらうのか?出版社に勤めた経験ゼロ、実績ゼロから始めた私の場合について書きました。今回は仕事を依頼してもらったそのあと。引き続き、継続して依頼してもらうために、私が意識していることを紹介します。

仕事を継続依頼してもらうために

新規の仕事をもらいつづけるよりも、一度仕事をしたクライアントさんに、再度お仕事を依頼してもらう方がハードルが低いです。それができるようになると、むやみに営業をしなくてもすみますし、定期的なお仕事を依頼してもらえるようになると、ギャランティーも安定します(私の好きな言葉は「連載」です)

継続して依頼してもらえるように、私が意識していること5つ紹介します。

(1)原稿の締切を守る

当たり前すぎますが、締切は必ず守っています。原稿が遅れると、そのあとの工程がすべて遅れてしまいます。仕事を請けるときも、原稿の締切までに作業できる時間を確保できるかどうか確認してから返事をしています。

(2)クライアントの求める原稿を書く

これも当然ですが、クライアントさんが書いてほしいと思う原稿を書くようにしています。そのためには、原稿を書く前にたくさん質問をしています。

事前のディレクションがすごくしっかりしているクライアントさんなら必要ありませんが、特に初めてお仕事する場合は、クライアントさんがなぜ自分に原稿を依頼してきたのか、どんな原稿を求めているのか、その意図を確認するようにしています。そうすることで、どんな原稿にすればいいのかが見えてきます。

たとえば、新発売されるスイーツの紹介文を書くとします。

このスイーツを、新規のお客様に紹介する場合と、常連のお客様に案内する場合とでは、書くべきことが変わってきます。新規のお客様向けなら、まずお店の概要をしっかり紹介する必要があるでしょうし、その上で、新商品が出ましたという流れがスムーズかもしれない。

常連のお客様向けなら、お店のことはある程度知っているはずなので、お店の紹介はさらりと入れて、スイーツの概要だけではなく、パティシエがどんな思いで作ったのかまでを盛り込むと、響くかもしれない。読む人はすでにお店のファンである場合が多いので、より深い情報を知れた方が興味を持ってくれるかもしれない。

などなど、自分がこれから書く文章はどこに載せる記事なのか、誰が読むのか? クライアントさんが求める記事を書くために、お互いの思い違いがないように、事前にいろいろ確認するようにしています。

以前開催した「ライターお悩み相談室」では、「クライアントさんにあれこれ聞くのが申し訳ないと思ってしまう」「バカだと思われないかな?と思って、なかなか聞けない」といった声がありました。

が、ライターさんにお仕事を依頼する側となった今では、何の質問もない方が「ちゃんと分かったかな?」と不安になってしまいます。

確認の意味でも依頼内容を確認したあと、それこそ、ですます調ですか?といったことから、「私は●●●●●という流れで書こうと思っていますが、合っていますか?」「少し、柔らかい印象の文体がいいですか?」など、いろいろ確認しています。

ここの意志疎通ができていないと、怖くて原稿が書けません。

(3)原稿の進み具合を連絡する

お仕事の依頼を請けて、納品までに時間がある場合、進捗状況を伝えるメールをしています。

私は「デジスタイル京都」にて書評コラムの連載を担当していますが、この場合、「この本で書こうと思っています」といったことや、事前に出版社に掲載許可を取る必要もあるので、「出版社にオッケーもらえたので、これから原稿に着手します」「●月●日までに原稿を送れる予定です」といったことを、担当者とやりとりしています。

お仕事を依頼する側としては、原稿が期日までにきちんともらえるかどうかというのが、一番きになることです。待っている間「進んでるかな?」など心配になったりするので、こうした連絡をまめにしてくれるライターさんは安心してお願いできるといった印象があります。

(4)提案する

クライアントさんから資料を渡されて、新商品のスイーツの商品文を500字で書いてほしいと頼まれたとします。

でも、新スイーツの魅力を伝えるには、写真もあった方がいいと思えば、「写真は載せないのですか。私、撮影もできます」と提案してみたり、資料にある概要だけではなく、実際に味見した感想を盛り込んでみたり。

単に500文字にまとめて書くのではなく、スイーツの魅力を3つ箇条書きで書き出した方が伝わりやすいなと思ったら、そう提案してみたり。

読者に届けるために、こうした方がいいのでは?と思ったことは、提案するようにしています。読者のためになることが、結果クライアントさんのためにもなりますし、こうすればもっと伝わるのになぁと思ったら、打ち合わせのときに言ってみたり、書きながら途中で気が尽きたときにはメールで確認してみたりしています。

依頼するクライアントさんとライターの関係を、私はチームだと思っていて、依頼されたことだけをするのではなく、一緒になって、よりよいものができたらいいなと、いつも考えいます。

ですが、中には「依頼されたことだけ、やってほしい」というクライアントさんもいます。そういうクライアントさんは、私がいろいろ提案すると、うるさいなとか面倒だなとか思うのか、自然と依頼されなくなったので(笑)今は、一緒にモノづくりをしてくれる人として依頼してくれるクライアントさんばかりです。

(5)即レス

メールが来たら、なるべくすぐに返信するようにしています。ちょっと考えないと返事できないようなときは、「メール確認しました、また後ほどお返事します、取り急ぎ」など、メールを確認したことを伝えるようにしています。私でメールが止まっていると、クライアントさんが次の作業に取り掛かれないなどあると、相手も困ると思うので、短くてもすぐに返信。

特に、お仕事の依頼メールで、そのお仕事をできそうにないとき。お断りしなければならないときほど、すぐ返事をするようにしています。なぜなら、クライアントさんは私が断ることで、また次の人を探さないといけないから。その辺のことは、以前noteに詳しく書いているのでご参考までに。

最後に。

ちょっと語弊があるかも知れませんが、ライターさんの書く文章というのは、あるレベルまでいけば、それほど優劣はないのかもしれないと思っています。

というか、きちんとした文章が書けてこそのライターなので、あとはそれ以外のところ、例えばコミュニケーションがやりやすいかどうか、細かなことまで気付いて、フォローしてくれるかどうか、そうしたちょっとした違いで、クライアントも無意識に「またこの人に依頼しようかな」「今回は、別の人探してみようかな」と思ったりするのではないかと思います。

依頼する人も人間なので、同じような文章を書ける人が2人いた場合、ちょいちょい原稿が遅れる人よりはきちんと締切を守る人に依頼をしようと思うだろうし、返事がなかなか返ってこない人よりは返事の早い人、愛想のない人よりは気持ちよくコミュニケーションができる人に依頼するのではないかと思います。

私はHSP(ひといちばい敏感な人)で、いっとき「なんて生きづらいんだ!」と落ち込んだりもしたのですが、といちばい敏感で、クライアントの気持ちが分かるからこそ、先回りしていろいろ行動していたことが、次の仕事に繋がっていったのかもなと思ったりしました。

無料・個別相談会をします!

1月22日から始まる「書くを仕事に!京都ライター塾」に関して、参加を迷っている方を対象に、個別相談会を開催します!

お1人様60分で、気になること、不安なこと、何でもぶつけていただければと思います。参加費は無料で、場所は出町柳周辺のカフェを予定しているので、カフェの費用だけご負担お願いします。

1/11(土)10:00〜11:00
1/15(水)10:00〜11:00 ×予約あり
1/15(水)11:30〜12:30
1/15(水)13:00〜14:00
1/15(水)14:30〜15:30

その他の日時を希望する方も、下記から一度お問い合わせください。

▷個別相談会の申込ページ(終了しています)

参加を迷っている方へ

ライター塾に参加してみたいけど、決断ができない…。

金額的な問題や平日の昼間という時間の問題、ついていけるか心配、それ以外にも理由はいろいろあると思います。

参加された方が、最後にライターとして活躍できるよう私も精いっぱいフォロ-したいと思っています(講座のないときも、メッセンジャーでのやりとりは何回でもしていただけます)

このライター塾では、私自身が経験して培ってきたことを具体例を挙げ、講義を行います。さらには人に話を聞く(インタビュー)、記事(原稿執筆)を書いてみる、校正後に原稿修正の作業をしてもらうなど、実践も多く含まれており、講義を修了したあとも、ライターとして役立つことを学んでいただけます。

ライターになりたい、ライターは無理でも、何かしら書いて生きていきたい、自分の好きなことを発信したい!

きっかけは人それぞれあると思います。何かひっかかったなら、思い切って飛び込んできて欲しいと思います。

皆さまの参加を楽しみに待っております。

最後に

私の開催する「ライターお悩み相談室」や「インタビュー講座」に参加された方の感想のをご紹介しておきます。参加を迷っている方のご参考になれば幸いです。

日本語教師兼ライターのわかばさん

京都西部の食べランライターを名乗るデブ子デラックスさん

コスメ&メイクライターの古賀令奈さん

ライター塾に参加したからといって絶対にライターとして成功するというお約束はできません。が、ライターとして活動するための基本とコツはマスターできるはずです。

また私はライターの基本である、人の話を聞く、自分の文章を書くことが、生きていく上での財産になると思っています。講座の中では、より良く生きていくためのも、気付きやヒントにもたくさん出合えると思っています。

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\京都ライター塾を主宰/

ライター未経験の方や、ちょっと繊細な方も4カ月で「書くを仕事にする」ために必要なことが「ひととおり」学べる「京都ライター塾」。2024年1月スタートの第10期はグループ講座・動画視聴コース共に満席となりました。次回は開催未定ですが、最新情報はメルマガにてお届けいたします。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。