超一流は、自分だけの型を見つけている〜『Dr.Bala』鑑賞〜

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東京に行ったとき、
友だちの医療ライター・安藤梢ちゃんや
先輩ライター・さとゆみさんが主宰するサイト
CORECOLORでも応援されていた映画
『Dr.Bala』を見にいきました。

『Dr.Bala』は、ドキュメンタリー映画で、
1年に1週間、東南アジアでボランティアを
続けている大村医師の12年の物語。

1年に1回、自分へのご褒美として
1週間の休みがあるとしたら。

たぶん、好きなところに旅行へ行って
自分の好奇心を満たし、楽しいことだけしたい
と、私は思う。

でも、大村医師はその1週間を
東南アジアの医療発展のために捧げていて
その活動を刻々と追った様子が映画で見られます。

映画を見ている途中から、なんかもう、頭をガーンと殴られたような衝撃があって…あぁ、私はなんで生きているのだっけ?と考えこんでしまった。

とにかくすさまじい情熱で
現地の酷い状況を変えようとしている。

ガーゼの質が悪くて血を吸収しないどころか弾いてしまうとか、麻酔をする針がとがってなくて刺さらないとか、手術中にしょっちゅう停電するとか。
(そういう現実を知ることもショックだった)

でも少しずつ、ちょっとでも改善できるように行動をやめない、諦めない大村医師を見ていたら、胸ぐらを捕まれて「お前は何をしているんだ?」と問われたような感覚になった。

映画の中で一番印象に残ったのは、
大村医師にこうした活動を始めるきっかけを与えた先生の言葉。

一流と超一流の違いは何か。
それは、自分の型を見つけているかどうかである。

一流は、ほかに良さそうな型があったら、つい目移りしてしまう。
けれど、超一流は自分だけの型を見つけて、持っているから、ブレない

というような言葉。
うろ覚えだから
ちょっと違うかもしれないけれど。

「自分の型を見つけている人」というのを
映画を見終わったあともずっと考えていたのだけど、今朝顔を洗っているときにふと、
それが「自分になる」ということかなと思いついた。

自分の型を見つけるとはすなわち、自分にしかできないことを見つけ行動すること。

それが「自分になる」ということなんじゃないかと。

そういえば、吉本ばななさんが「おとなになるってどんなこと?」という本で、

おとなになんか、ならなくていい
自分になること。

というようなことを書いていたのを思い出し、超一流の言うことは、みんな一緒なのかもしれないなと思ったりしたのでした。

映画は、ポレポレ東中野という映画館でまだ上映されてるので気になる方はぜひ!

梢ちゃんの書いた記事(↓)を読んでから行くとより深く理解できると思います。

この記事を読むだけで目頭が熱くなる。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。