昨日は、ZINE制作講座の3回目でした!9月14日の文学フリマ大阪の出店を目指して、18人で1冊のZINEを作る、ZINE制作講座。
今は、アンソロジーZINEに掲載するためのエッセイのリライト大詰め。受講生には、「私の人生三大しあわせな日」をテーマに3,000字ほど書き進めてもらっていますが、中には、私は何をシアワセだと感じるんだっけ???と大混乱している人も。
このエッセイは、そこがはっきりしていないと書けない。もしくは書きながら徐々に判明していくことでもあるので、とにかく書くことがしんどく、面倒であり、同時に楽しいことでもあるんじゃないかなぁと思っています。
自分が何をシアワセと感じるかを理解していないと、目の前にシアワセがあっても気が付けないので、まずはそこからという思いを込めて。「書いて、しあわせになる」を体感してもらえたらいいなぁ。
そしてエッセイの原稿がひとまず書けたら、次はお互いに読みあうことをしてもらいます。つまり、誰かの原稿を添削してもらう。と言うと、「私ごときが添削をするなんて」と思う人が多いことは分かっている。私だって今もそう思っている。本当は添削をしたくない。
添削をするということは、その人が全力で書いた「これがいい!」と思っている文章に、ダメ出しをすることにもなりかねない。私も以前、文章を少しでも直されたら、人格否定されたかのように感じて、いちいち落ち込んでいた。けれど、添削をする本来の目的は、読者によりよく伝える文章にするため。
「この言い回しではちょっと伝わりにくいかもしれないから、これを書き足してみては?」という、ただの提案である。このことに気付いてからは、とてもありがたく感じるようになった。
それを受講生の皆さんにもお互い感想を伝えあう、ちょっとした添削をやってもらいたいという話をしていたら、やはり何か感想を伝えることで、相手を傷つけてしまうのではないか、嫌われるのではないかという不安があるという方もちらほらいた。
でも。
たとえば、ズボンのチャック全開で会社に行っていたら、誰かに教えてほしいと思いませんか?ちょっと言いにくいかもしれないけれど、絶対に言ってほしくないですか?
言われたときは恥ずかしくて、言われたことで嫌な気持ちになるかもしれないけど、結果的に言ってもらって良かった、としかならない。
なーんて、たとえ話をしていたら、エッセイスト・ライターの春野なほさんが、私は「歯に青のり付いている」人を思い浮かべました(笑)とコメントしてくれて。たしかに!!と思った。
歯に青ノリが付いていたら、ホント何が何でも教えてほしい!恥ずかしい。それを指摘してくれた人のことを嫌いになったりしない、むしろ感謝する。
けれど、言う側としては、とても言いにくいことだから、まぁいっかと思って言わなかったりする。だから、教えてあげる、指摘するとはもう、優しさでしかないと思う。
そして大事なのはここからで、勇気を持って言いにくいことを伝えたとして。それを受け入れるか否かは、本人が決めることである、ということ。
文章に正解はないのだから、自分が「この表現が良い」と思っているのなら、直さなくてもいい。ライター歴18年だか、非常勤講師だか知らないけれど、江角さんに指摘されたとて、直したくないと思ったら直さなくてもいい。
チャックが全開ですよと指摘されたとて、「わざと開けてるんです」と開けっ放しでもいいし、青のりも「あ、あえて付けてるんです」でいい。
本人が良いなら、それでいい。
ただ、ZINE制作講座に来ている人たちは、指摘してほしい人たちばかりだと思うのでお互い(頑張って)指摘しあって、よりよい文章にブラッシュアップしてから、1冊のZINEとして印刷できたら良いなぁと思う。
と、昨日はそんな話になったのでした。
滋賀県大津市在住の字書き・まみちゃんから、さっそくレポ記事も届いています!
「私のこと分かってよ!」そう思いながら書くと文章が乱れます。
という一文にはホント共感しかない。