先日行ってきた1泊2日の神戸旅。IKEAに行くくらいしか考えていなかったのだけど、夫が映画「火垂るの墓」に出てきた「御蔭公会堂」に行ってみたいという。それを聞いていた神戸の友だちが、「地下にある食堂のオムライスがおいしいよ」と、とっておきの情報を教えてくれたので、急きょ行くことに決定。
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過去には取り壊されそうになる危機もあったらしいのだけど、取り壊されなくて本当に良かった。
それはもう素晴らしい洋館でした。
外観
御蔭公会堂は昭和8年、白鶴酒造の7代目社長嘉納治兵衛氏より寄付を受け建設されたとのこと。タイルが美しい。照明も良い形。
建物の前の芝生エリアに、白鶴の置物がおいてあったのだけど、中に入ってこの事実を知り「それでか〜!」と思ったのでした。
昭和20年には、戦災で外壁を残し、内部がほぼ全焼したとのこと。
エントランス
天井の淡いクリーム色の緑がいい。レトロ建築では時々見かける色。最近の建物では使われない色だと思う。この色合いが最高。
中に入ったところ。奥には7代目社長嘉納治兵衛氏の胸像。
御蔭公会堂は、昔は結婚式会場として使われていたこともあるようですが、今は町の集会所的な使われ方をしているよう。
ホールではフラダンスのレッスン、他の部屋もなにかそうした集まりに使われているようでした。
公式サイトを見てみると、なんと430人も入る立派なホールの利用料が、午前中だけなら5,400円という超破格で、ここで何かイベントをしたい…!と妄想が広がる。他の部屋も利用料がとにかく安すぎる!こういう古い建物は維持するだけでお金がかかるのだから、もっともっと取ってもいいんではないか!と勝手に心配になる。
地下の食堂へ
エントランスに入っただけで、その美しさに興奮が止まらないんだけど、さっそく地下の食堂へ。階段も廊下の床も椅子も、何もかもが良い雰囲気。
食堂の入り口には、サンプルが並ぶショーケース。今はあんまり見なくなったので懐かしい!!いいなぁ、この感じ。
店内は地下だけど、窓があって光が差し込んでくる明るい空間。窓枠がまた淡い緑色。
メニューはこんな。
名物のオムライス!!!
シンプルなオムライスもよかったけれど、こんなおいしそうなソースがかかってるサンプル見てしまってはしょーがない。私がオーダーしたオムハヤシ1100円。具だくさんのソース!
こちらは夫がオーダーしたオムカレー950円。しっかりあとから辛くてスパイスの利いた本格欧風カレーだった。こちらも捨てがたい。
このおいしさで、この空間で、この価格!すごい。
その他の空間
トイレの円窓。
食堂の照明もよかったけど、スピーカーも良かった。古いまま。
吹き抜けになった階段。
廊下。ドアもあの緑色。
最上階の天井。
柱の細かな装飾が美しい。
戦争とか地震とかいろいろなことがあったのに、今もそこに存在し続けてくれる洋館。そこにあってくれるだけで、なんかもう感謝したくなるのだよな。素晴らしい。
夫が御蔭公会堂の本物を見たら、映画「火垂るの墓」が見たくなったというので、一緒に見ていたのだけど、これはもうツライ。今となっては私はもう見られない。何度も見ているけどやっぱり辛いものだなぁと思いつつ。この御影公会堂が出てくるシーンを見たらもう見ることを諦めたのでした。せつこが下の娘と重なって。せっちゃん…。
あ、ちなみに地下の食堂には、「火垂るの墓」の作家・野坂昭如さんも訪れていたようで、写真が飾ってありました。
polcaの挑戦
と、そんな洋館好きの私が今挑戦しているのが、京都の洋館を紹介するZINEを作る資金集め。今回ご支援いただいた方には、完成したZINEを割引価格で購入いただけるというお返しを用意しています。
ただいま12人の方にご支援いただき、1万5500円となりました!(ありがとうごさいます!)
ポルカで資金を募る期間は1ヶ月となっています。洋館好きの方、京都好きの方、ご支援、どうぞよろしくお願いいたします!
御蔭公会堂 地下食堂
神戸市東灘区御影石町4丁目4番1号
078-841-2959
11:00~14:00(ラストオーダー)火曜定休