声に感情を乗せられない。

  • ブックマーク
  • -
    コピー

先日、話し方教室に行ってきました。

そこでの学びが強烈すぎて、あと、先生の魅力が炸裂していて、その日はTwitterでずっとそのことばかり呟いていました。

一体何が面白かったのか、言語化してみようと思います。

まず話し方ひとつで、伝わり方が全然変わってくるんだなということが分かりました。まぁ、こうして書くとごく当たり前のことではあるけれど。

私が原稿を読むのと、先生が読むのとを聞き比べると、先生が話したことの方が断然魅力的に思えるのです。原稿は全く同じなのに。もし商品を買うなら、私は先生の方から買う。

どんな差があるかというと、気持ちを声に乗せているところ。

先生によると私の話し方は、無色透明なんだそう(いい意味にも悪い意味にも取れる)。あと、中立的な話し方をしているとも言われた。相手にとって、私が味方であるか敵であるかを悟らせない、あくまで中立的な話し方。

これには思い当たることがあり、めちゃくちゃ刺さって、実はその場でちょっと泣きそうになっていた。

私は子どもの頃から、感情を表に出すことが苦手だった。たとえば、家でイヤなことがあって怒っても、父に完膚無きまでに打ちのめされる。私が怒りの感情を表現しても決して受け入れてはもらえない。

あれを人は虐待というのかもしれないが、つまり私はそういうことが積み重なり、感情を表に出すことを諦めた。怒っても仕方がないし、感情を表現すると打ちのめされるのだから。

親を怒らせないように顔色をうかがい、いつも人のご機嫌を取ることに終始する。それが、子どもの私が身に付けた生きる術だった。

でも47歳にもなって、そんな態度が声にも出ていたとは……と思って、私は大変にショックを受けた。「声に感情を乗せられない」とは、私がどう感じているか、目の前の人に上手く伝えられていないということだ。

そういえば、思い当たることがたくさんある。

嫌な人がいても、嫌なことを言われても、私が声にも態度にも、いっさいその感情を出さないから、さらに嫌なことをされ続けるということ。

私が無色透明の声で伝えてしまっていたから、私がイヤと思っていることが相手にいっさい伝わらない。結果、付け上がらせてしまったとも言える。

とはいえ、声や態度に感情を出せない分、私は言葉に感情を乗せる技術が発達したのかもしれない。だからライターになれたのなら、良かったのか??でも、だとしたら、練習次第で声に感情を乗せられるようにもなるということだ。

先生はレッスンが始まって10分くらいで、そんな私の性格を言い当てるものだから心底ビビった。

先生の話を聞いていると、朗読や歌のレッスンもするし、英語講師をするわ、小説は書くわ、劇団四季のミュージカルに出たことはあるわ、シンガーソングライターもしてるわとかで、なんかもうツッコミどころがありすぎて、レッスンそっちのけでインタビューしたくなったのだけど、なんせ私はこのレッスンに2万円も払っているのだから、そんな場合ではないとぐっとこらえる。

めちゃくちゃ頭いいな?と思ったら、京都大学大学院を出ていらした。

でしょうね。

そして相当頭がいいのに、ちょっとオネエキャラというところがツボにハマって、レッスン後、先生のSNSや運営している塾を調べるくらいにはファンになって帰ってきた。

いろいろ見ていくうちに、先生のプロフィール写真と実際のキャラにギャップがありすぎて、私は憤った。

これでは先生の魅力がいっさい伝わらない!!

先生!?話し方のレッスンはできるのに!なぜこの写真?

写真とテキストによる魅せ方は、たぶん私の方が知っている!!!あの先生のチャーミングな魅力がもっと伝わるように私にディレクションさせてほしい、マジ。

それにしても、話し方教室は別のところにも行ったことがあるけれど、ここまでの感動はなかったので、誰から学ぶかというのは本当に大事。

最後にお知らせです!

ただいま、【京都ライター塾の動画視聴コース】アーカイブを販売中です!10/2までの期間限定なので、興味がある方はどうぞお早めに!

動画の詳しい紹介はこちらのページから!

お申し込みは下記サイトからお待ちしています!

書きたいけど書けない人へ。無料メルマガ配信中!

おかげさまで大変多くの方に購読いただいており「無料でここまで語ってもらえるなんて!」「あったかくてホッとして読むとやる気が出る、私宛のお手紙のよう」など、とっても好評です!!

私の講座やセッション、イベント等はメルマガのみでご案内することがほとんどなので、ぜひメルマガを登録してみてください〜。

 

\京都ライター塾を主宰/

ライター未経験の方や、ちょっと繊細な方も4カ月で「書くを仕事にする」ために必要なことが「ひととおり」学べる「京都ライター塾」。2024年1月スタートの第10期はグループ講座・動画視聴コース共に満席となりました。次回は、2025年1月開講予定です。最新情報はメルマガにてお届けいたします。

  • ブックマーク
  • -
    コピー

この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。