村上春樹の新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」、読了。

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ダンボール2箱分はあるだろう積読をさしおいて、
村上春樹の新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を読みました。

発売1週間で100万部を突破したしたという話題の本。
ハルキストというほどではないですが、
あらすじを読んだだけで「読んでみたい!」と、ものすごく気になっていたのです。

賛否両論あるようですが、結論から言うと、私は面白かった!
吸い込まれるように一気読み。

始まりは、

「大学二年生の七月から、翌年の一月にかけて、
多崎つくるはほとんど死ぬことだけを考えて生きていた。」

というもの。 

多崎つくるには、高校生の頃、長く親密にしていた4人がいたが、
ある日突然、4人からもう顔を合わせたくない、口をききたくもないとバッサリ拒絶される。
でも多崎つくるには、拒絶された理由が全く思い当たらない。

で、結果、冒頭のように死ぬことだけを考えるようになるというわけ。
そして36歳になった多崎つくるは、改めてその理由を明らかにするため、4人に会う巡礼に出る。 

と、このあらすじだけで、十分興味をひかれたし、
その理由を探っていく過程はすごく興味深かった。 
えぇ!そんな理由!マジ!いいの~?って(笑) 

相変わらず、村上春樹に登場する人物は、ジャズだかクラシック音楽だかをよく聴いていて、
深く物事を思考し、小難しい会話を交わしていたり、
含みを持ったまどろっこしい表現をしていたりしていて、
そうそう、これが村上春樹。と思いつつ読んだのでした。

多崎つくるのような人が実際にいたら、きっと私は憧れたり、
興味をひかれたりするだろうけれど、理解できないし、分かり合えないだろうなとか。

多崎つくるのエピソード以外でも、想定外の強く興味をひかれる伏線がいつくもあって、
それもまた面白かった。

最初は「意味不明だなぁ」と思っていたタイトルも読み終わると、読み進めると理解できる。
小説だからこそ楽しめる、エンターティンメント的な要素がたくさんあって、
久々に物語の世界に入り込んで、夢中になった1冊でした。 

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。