同志社女子大学で「編集技術」の授業を担当させてもらうことになり、2年目。今年の気付きもいろいろ残しておきたいと思います。
2年目の授業スタート
今年の授業は4/11にスタートして、早くも2回が終了。昨年、授業で何を話すかを一言一句書き残した原稿と、PowerPointがあるので、事前準備に前ほど苦労することはない。昨年の私、ありがとう!という気持ち。
さて、今年は何人の学生が来てくれるかなぁとドキドキしていたら、昨年は14人だったのが、なんと6人増えて20人も!
めちゃくちゃうれしい反面、この授業は実践も多いので、14人と20人とでは、やり方を変えて、かなり工夫しなければなぁと思うなど。
授業で伝えたい思い
昨年1年授業をしてみて思ったのは、私は学生に「編集技術」だけを伝えたいのではないなぁということ。
「編集技術」を身に付けておくと、広告業界や出版業界、マスコミなどに就職する際にもちろん役立つ。広報関係の仕事をする際にも知っておきたいことだと思う。
でも実はそれだけではない。「編集」という考え方や仕組みを知っていると、自分の人生もより良くできるよ、ということが伝わればなぁと思いながら、教壇に立っていると分かった。
特に今、ネットやSNSが発達して、私たちの周りはいろんな情報があふれている。その中で、どの情報を拾って、どの情報を捨てるのかを見極めていくのが、編集技術だと私は考えている。
例えば「今日」という日だって、何をして、何をしないかを「編集」することで、どんな1日になるかが決まる。つまり、
ということ。
私がライターとしての屋号を「京都くらしの編集室」としているのは、そんな理由からだ。
物事には常に、良い面と悪い面があり、どっちに注目するか、どう切り取るかは、その人の自由だ。明るいほうを見て明るい気持ちになるのか、暗い面にスポットを当てて、暗い気持ちになるのか。このとき「編集」を知っていたら、客観的にその両面を見て、自分がどちらを選びたいのか考えることが出来る。どっちかを選ぶだけではなく、両方をバランスよく織り交ぜることだって出来る。それを知っているのと知らないのとでは、全然人生は変わってくる。
Twitterやフェイスブックなどやっている人も多いと思うけど、ここで情報を発信するときにも、何を載せて、何を載せないかで、その人の印象が変わる。だからSNSは、自分で作る小さな雑誌と捉えて、私は発信しているのだけど、ここでも編集という技術はものすごく役立つ。
自分で取材に行くし、原稿も書くし、レイアウトだって考えないといけない。夏休みだって動かないといけない。
そんな風に授業ではやるべきことがたくさんあるけれど、ここで学んだことは、きっとみんなの人生の役に立ってくれる。
人生を良いほうへと導いてくれると思う。
1回目の授業では、そんな思いを伝えたのでした。