江角悠子 
『書いて「億売り人」になる』に続いて、野宮 有（著）の小説『殺し屋の営業術』を読んでいる。
第71回江戸川乱歩賞受賞作で、「異例の超ハイレベル最終候補作の中で、ぶっちりぎり第1位」という売り文句に引かれた。
主人公は、営業成績第1位、契約成立のためには手段を選ばない、凄腕営業マン・鳥井。そんな鳥井がひょんなことから、殺し屋と手を組まざるを得ない状況に。「営業ノルマ」は2週間で2億円。稼げなければ、全員まとめて地獄行き。
自分が殺されないために、また殺し屋のノルマ達成のために、鳥井が死ぬ気で殺し屋相手に営業をかける。この商談がまとまらなければ、それは即「死」を意味する。
殺し屋という常識が通じない相手に、いかに取り入って納得してもらうか。鳥井が繰り出す、研ぎ澄まされた営業トークがめちゃくちゃ面白くて、なるほど、こうやって相手を納得させるのか？とものすごく勉強になる。
そのトーク内容が、先日読んだばかりの『書いて「億売り人」になる』に書いてあった手法とかぶりまくっていて、そこがまた面白い。
・相手が何を望んでいるのか理解する
・相手のメリットを提示する
・不安をなくして、買わない理由を潰す
などなど、知ったばかりの技術を、実践でどう使うのか？ それをストーリーで学ばせてもらっているような気になり、腑に落ち方が半端ない。小説を読みながら、『書いて「億売り人」になる』の復習をしているかのような感覚。
この2冊を続けて読むことが必然だったかのような繋がりを感じて、ページをめくる手が止まらない。こんな面白い小説、じっくり味わいながら読みたいのに、ジェットコースターのように話が展開していくので、ついつい乗せられて、あっという間に読みすすめてしまう。
こんなストーリーを紡げるなんて、野宮 有さんは、本当に天才過ぎる。
お仕事小説で、楽しみながら学びを深める。年末年始に最高のエンターテインメントだ！と思いつつ、うっかり昨日から読みはじめてしまい、大掃除もせずに読みすすめています（読み終わるまでは何も手に付かない）。
さて、先日から販売スタートした京都ライター塾のアーカイブ。
さっそく購入してくれた方には、本日より紙特典の発送を進めて参ります！2025年からといわず、今日からぜひ「書くこと」をスタートさせてみてください〜。
小説の鳥井は、2週間で2億円を稼がないと地獄行きですが、 私たちの人生も「伝える技術」があるかどうかで、生きやすさは格段に変わります。
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