小沢健二「LIFE再現ライブ」(2024.8.31日本武道館)私の全人生を肯定してくれたその記録。

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2024年8月30日

明日8月31日に、私の永遠の王子・小沢健二のライブが東京の武道館であります。

何度も抽選にハズれ、3度目でようやく手にしたチケット。31日朝に、ここ京都から東京へ行く新幹線チケットも取り、万全の体制で明日を迎えるはずだったのですが!!!!

ここへ来て、あのノロノロ台風。

おととい、「当日に東京に移動するのでは、新幹線が動かないかもしれない」と思い、ライブ前日である今日夕方の新幹線に変更していたのですが、無情にも昨晩「30日の新幹線は、始発から運休します」とのメールが届いたのでした。

きー!!!

こうなったら車に乗って高速道路を走り抜けようかと思ったのですが、どうやら高速道路も通行止めのところがある模様。Xで情報をかき集め、とりあえず東海道新幹線は払い戻し、金沢経由で行くことにしたのでした。

この2年ほどでけっこう東京に行くようになっていたので、東海道新幹線に乗って東京へ行くのはだいぶサクッとできるようになっていたのに、ここへ来て北陸新幹線で東京へ行くとは、初体験である。怖い。

今後の台風の動きはどうなのか?金沢経由で向かったとして、無事に東京までたどり着けるのか?そして、最大の不安は、こんなに時間もお金も注ぎ込んで東京に行ったとして、肝心のライブはあるのか????

しかも、今回は親子チケットを取ったので、10歳の娘も一緒。私一人ならまだなんとかなりそうな事態も、子どもがいてうまく乗り越えられるか、それも不安。不安。不安しかないのですが、ふと考えてみると、私はつい先日「願ったこと」が叶っていることに気が付きました。

というのも、私の息子は先日、「サンダーバード」と「北陸新幹線」に乗って、白馬にある高校の寮に帰って行ったのですが、そのとき「乗り鉄」である私は、「サンダーバード」と「北陸新幹線」に乗った息子が、心底羨ましかったのです。

私も乗りたい!琵琶湖沿いを走るサンダーバードに乗って北陸に行き、そこから新幹線に乗るなんて!!これまで私は京都~名古屋から松本経由で白馬に行っていたのですが、次、私が白馬に行くときは、その経由で行くことにしよう。

そう。サンダーバードと北陸新幹線に乗りたい!!!と思ってしまっていた。そして、今その思いが見事に叶っている…。

しかもそう思ってから、1週間くらいで叶っている。怖い。

いや私は、確かにサンダーバードと北陸新幹線に乗りたいとは思った。思ったけれど、なにか違う。白馬に行くときに乗りたいです!と、具体的に願わなかったからだろうか。

(変なカタチだけど)夢は叶ったので、ひとまずこれからサンダーバードと北陸新幹線に乗って東京を目指します。嵐の中、大冒険に出かける気持ちです。怖い(私の人生こんなことしてていいのかなと思ったり、いや、こんなことするために稼いでるんでしょと思ったりしている)。

私は無事東京に着いてライブに行けるのか。

ちなみに、今回はチケットなくしてません。

台風の動きが本当に心配ですが、皆さんもどうぞご無事で。

2024年8月31日

本日8/31、私の永遠の王子・小沢健二のライブが東京であるため、昨日、京都の自宅を出てから、約8時間かけて東京にたどり着きました(果てしない)。

東海道新幹線が運休したため、京都からサンダーバードに乗って敦賀へ行き、そこから北陸新幹線に乗り換え、金沢へ。金沢でまた東京行きの新幹線に乗り換え、長野を経由して埼玉の大宮で乗り換えて東京駅へ。

ようやく東京駅に着いたら、なんだか壮大な目的を達成したような気になっていたのですが、本番(ライブ)は今日の夜なのでした。

ところで、明日の新幹線は動くのか?私は京都に帰れるのか?という不安がありますが、ひとまず今晩のライブを全力で楽しもうと思います。

2024年9月1日

昨日、夏休み最後の土曜日となった8/31、小沢健二のライブに行ってきました。

Xでもつぶやいたんですが、東海道新幹線が運休してたのに、昨日の武道館、満席になってたんですよ。すごいですよね。みんなどうやってきたんだろ。

で、昨日のライブは、小沢健二のアルバム「LIFE」が、発売からちょうど30年経った記念の日。30年前にしたライブを再現するというので、開催されたものでした。

30年前の当時のわたし、17歳。島根の片隅で「LIFE」をカセットテープにダビングして、ウォークマンで聴いていたんですが、武道館に着いたら、「LIFEから30年後の未来の武道館にいます!」と書いた看板があった(それも、オザケンの手書き文字)。

17歳から30年間ずっと聴き続けてきたアルバムのライブを、47歳になった私が武道館で体験できるとは!しかも当時は影もカタチもなかった10歳の娘と一緒に。

エモい。エモ過ぎる。

開始5分で号泣する私を見て、10歳の娘は引いていましたが。ごめん私30年聴き続けてきたのよ、オザケンのLIFEを。執念深く東京まで来て良かったなと思ったどころじゃなくて、これまでの全人生を肯定してもらえたような気にもなったのでした。

この歌を聴くために、私がここにいること。いや、これまでの人生全部、私は間違ってなかったんだなって。

ライブTシャツ「FULL MOON」を着て参戦。

小沢健二「LIFE再現ライブ」@日本武道館 2024年8月31日(土) セットリスト

1.台所は毎日の巡礼
2.流れ星ビバップ
3.フクロウの声が聞こえる
4.強い気持ち・強い愛
5.サマージャム’95
6.天使たちのシーン
7.旅人たち
8.大人になれば
9.台所は毎日の巡礼
10.ぶぎ・ばく・べいびー
11.彗星
12.流動体について
13.いちょう並木のセレナーデ(reprise)
14.おやすみなさい、仔猫ちゃん!
15.ぼくらが旅に出る理由
16.今夜はブギーバック(nice vocal)
17.ドアをノックするのは誰だ?
18.いちょう並木のセレナーデ
19.東京恋愛専科・または恋は言ってみりゃボディー・ブロー
20.ラブリー
21.愛し愛されて生きるのさ
22.愛し愛されて生きるのさ(弾き語り)

そして今日、京都に帰るはずが今日も新幹線は運休しているため、帰れなくなったのですが。まぁ、何とかなるでしょう。

さて、たみみさんのラジオ2回目が公開となりました!テーマは引き続き、「書いて、しあわせになる」です。

 【自己表現ワーカー紹介】書くことで幸せになれる人は、どんな人?

しあわせといえば、私はあるときから「私の人生三大しあわせな日」を確認しながら生きるようになりました。

これまでの人生でベスト3に入る、しあわせな日はいつだったのか?

昨日のオザケンのライブは、間違いなく私のこれまでの人生でベスト1に輝く日となって、私の「人生三大しあわせな日」は更新されました。

でも、もし「人生三大しあわせな日」が更新されなかったら。たとえば3年前から、「人生三大しあわせな日」が更新されていなかったとしたら、この3年は私はいったい何をしていたのか?と考えてしまう。

「しあわせな日」は過去にあるんじゃなくて、常に更新し続けていきたいなぁと思ったりしています。

あなたの人生三大しあわせな日は、いつですか?
それは更新され続けていますか?

2024年9月2日

オザケンのライブのため東京に滞在していたのですが、本来帰るはずの昨日も東海道新幹線が運休となり京都に帰れず、本日の午後ようやく戻れます。

当初、1泊2日の予定だったのが、3泊4日となり、そろそろ疲れてきました。

オザケンのライブでは、アンコールが終わった最後の最後に、オザケンが「生活に帰ろう」とみんなに掛け声をかけ、夢の世界にいる私たちを現実に引きずり戻すという「お約束」があります。

本当に楽しい、心底しあわせなライブが終わってほしくない私たちは、いやだーいやだー!と叫んで抵抗するのですが、いつも無情に10からのカウントダウンをされます。

10、9、8、7とオザケンの声でカウントダウンが進み、5くらいになると私たちも渋々と一緒にカウントダウンを始めて、現実を受け入れる準備をします。

3、2、1、生活の場に帰ろう

とオザケンが言って、会場が暗転、ライブ終了。

このとき毎回、「現実に戻らないといけないのか〜」と本当に切ない気持ちになるのですが、今回のライブではオザケンが、カウントダウンの途中に一言「大丈夫」と言ったのです。

その「大丈夫」の言い方と声の感じが、すごくて。もう本当に、あぁ、大丈夫なんだって思える言い方で。絶望の縁から救い出されたみたいな、そのくらいのすごさがあって、私は安心して現実の世界に戻ってこれたなぁと思っています。

それで今、私はふだんの生活の場ではない東京にいて、不自由を感じていて、疲れも出てきていて、今日ようやく京都に戻り「生活に帰る」わけですが。そうなると、生活に帰れることが心底うれしくて、ありがたく。生活に帰れることはなんと素晴らしいことなのかと思ったりしています。

やっと帰れる。

2024年9月3日

台風10号に振り回され、京都から北陸経由で東京へ行き、行ったはいいが今度は帰れなくなり東京で延泊していましたが。

昨日ようやく京都に帰ってきました。長い。

今回、東京に行った目的は小沢健二のライブに行くため。オザケンのライブに行ったのは、まだ10回目くらいだと思うのですが、行くたびに、この気持ちを残しておきたいなぁと思って、何かしらに書き残しています。

ライブに行ったときの感動って、写真では残せないし、どんなに感動しても「絶対に忘れたくない」と思ったとしても、私はすぐに忘れてしまう。

その日どんな曲を歌ったのか、その歌を聴いて私は何を感じて、どんな気持ちの変化があったのか、私は残しておきたい。

その手段が言語化することであり、書くことなんだなぁと思ったりしたのでした。

先日、京都ライター塾アドバンスコースで、「エッセイの書き方」講座があったのですが、その際ゲスト講師だった寒竹泉美さんから「感情を書くのがエッセイ」と教えてもらいました。

受講したアマンダさんはレポ記事に、こんな風に書いてくれていました。

—–

子育てをしていると、「ここの瞬間を切り取って残したい」「今この瞬間を(夫や両親に)伝えたい」と思う瞬間がたくさんあるんです。

写真の代わりに文章で残したら、何度もそのときの状況を思い出せるからいいかもしれない。そう思うと、書き残したいことが山程思い浮かぶことに気がつきました。

—–

アマンダさん

エッセイは、忘れられない思い出の残し方のひとつかも

まさに、忘れたくない瞬間を残すことかできるのが、書き残すこと。

たとえば、今回私が行ったオザケンのライブも。

みんなが総立ちして盛り上がっている会場、きらきらとライトが光っているまぶしい会場の雰囲気が伝わる写真が残っていたとしても、オザケンがそこでどんな言葉を話し、自分が何を思っていたかまでは写真からは伝わってこない。

ライブが始まって5分で号泣した私を見て、困惑した娘のことなんて、もう何年もしたら忘れてしまうかもしれないけど、文字にすればいつでもそのときのことを思い出せる。

書くことで、記憶を瞬間冷凍する、みたいな。

映える写真もいいけれど、なんかこう、もっと、こみあげる何かを私は言葉にして残しておきたいなぁと思う。

文章を書くのがうまくなればなるほど、それは鮮明に、フレッシュに残せるようになるんじゃないかなぁと思って、オザケンのライブあとはいつも必死になって、自分の感じたことを言語化する練習をしている。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。