ライターとして文章を書くようになって、一番変わったこと。

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ライターとして文章を書くようになって、一番変わったなと思うことが、何が目的で書くのか?という視点だ。

それまでは、自分の書きたいものを、書きたいように書いていた(まぁ、日記やブログだから、それで間違いではないが)。読者のことなどまるで無視。自分さえ分かればいいというような文章。

今振り返れば、そんな文章だったなと思う。

けれど、仕事として文章を書くときは、それでは成り立たない。クライアントがいて、そのクライアントが求める文章を書く必要がある。お金が払う人がいて、その人がほしい物を提供することが、仕事になる。

となると、文章のゴールは、私が書きたいことではない。私の好きな表現でもない。クライアントが書いてほしいことが書いてある文章が正解になる。

だから、仕事で文章を書くときのゴールは、クライアントが持っている。ここを確認しないことには、ゴールにたどり着けない(=仕事にならない)。

方角で言うと、北なのか南なのか、どっちの方向に目的地があるのか。分からないまま進み出しては、遠回りになる…だけではなく、永遠にたどり着けないかもしれない。

けれども、クライアントもゴールがどこなのかよく分かっていない場合もたまにある。

こういう場合は、丁寧にヒアリングして、どっちに行きたいと思っているのかを一緒に探っていくことから始める(これもライターの仕事だと思う)。

最初の打ち合わせで「とりあえず書いてみてください」と言われたからといって書き始めてしまっては、うまくいかない。完成した文章を見てから「やっぱりこうじゃなかった」と言われる羽目になる。

だから私は、書き始める前に「この文章のゴールは何ですか?」と必ず確認するようにしている。

たとえば──
商品の購入がゴールなのか、認知度を高めることなのか、あるいは読んだ人が安心することなのか。ゴールによって、書き方はまったく変わってくる。

そして、この「ゴールは何か?」を知ること、設定することは仕事の文章を書くことに限らず、あらゆることに言えるのではないかと思う。

たとえば、子育て。

子どもが全然勉強をしなくてイライラするとき。脱いだものを脱ぎっぱなしにしたままで腹が立つとき。ついつい目の前のことに腹を立て、怒り怒鳴ってしまうことも多い。

けれど、なぜ怒ってしまうかというと、子どもがこのまま勉強しないとバカになって、仕事も出来なくて、お金も稼げなくて不幸になってしまうかもしれない…ということ無意識に危惧しているからじゃないかなぁと私は考える。

きちんと片づけが出来るような人になってくれないと、将来だらしない人になってしまう…とか。

つまりは、子どもにちゃんとした大人になって、かつ幸せになってほしいと願っているからこそ、勉強しておいてほしいし、片づけも出来るようになっておいてほしいと私は思っている。

…のであれば、怒鳴ることよりもっと賢いやり方があるとは思うが、ついつい目の前のことに囚われて怒ってしまう。

怒鳴る前に、「本当のゴールは何か?」を思い出すことができたら、行動も変わるだろうなぁとは思う。

そしてもっと言えば、これは「私の人生のゴールはなんだろう?」という問いにもつながっていく。

京都ライター塾は、「未経験の人も、ちょっと繊細な人も3カ月で「書いて、はたらく」ために必要なことがひととおり学べる」というコンセプトだけど、ゴールは「書いて、しあわせになる」だ。

ライターになることでしあわせになれるなら、ライターになればいいし、ライターにならなくてもしあわせと感じるなら、ならなくていい。

ライターになって長らく不幸せだった私がやっと気付いた「本当のゴール」が、それだった。

ここを間違えると、行きたいところにも行けない。だから、常に「本当のゴールは何か?」を見極めることが大事だなぁと思う。

まぁ、これも結局、不幸なライターであっても書き続けていたからこそ分かったこと。

どこまで行っても私は「書いて、しあわせになる」が根底にあるのかも。

さて、noteのプロフィール記事が7年前に書いた相当古いものだったということに気付き、新しく書き直してみました!

2025年度版・江角悠子のプロフィール。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。