一生懸命が胸を打つ〜小学5年生の娘の運動会にて〜

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10月10日は、小5の娘の運動会だった。

子どもの運動会って、行く前は億劫でしかないが(暑いし、面倒くさい)、行くとだいたい感動して、「あ〜、良いものを見せてもらった!!」と毎回、胸熱なんである。

今年も渋々行って、競技を見て、ちょっと泣きそうになったりしていた。

小学生の「一生懸命」がすごい。胸を打つ。

私が忘れてしまったもの、という気がする。

特に6年生の演技。もう卒業だから今年が最後の運動会ってことで、毎年立派な演技を発表してくれる。いつもは組体操だったけれど、今年はフラッグを使ったダンスだった。

演技を始める前に、6年生の男子が円陣を組んで、「やるぞー」と気合いを入れていたのを見ただけで、うるっとした。

小学生の頃の私は、運動会が全く好きではなく苦痛で、団体演技など「なぜ、こんな(しょうもない)ことをしないといけないのか?」と非常に冷めた子どもであった。でも、とても楽しそうに円陣を組んでいる6年生の男子を見て、私も、そんな風に楽しんでしまえば良かったんだなぁと思った。

そっちの方が断然楽しいだろう。

先日、朝井リョウ著の『イン・ザ・メガチャーチ』 を読んで、「視野を狭める」ことと、「視野を広げる」ことについて考えたのだけど、今回の運動会も、視野を広げて見てみると、そもそも旗を振って踊ることの何が楽しいの?こんなことして何の意味があるの?となってしまう。

でも、視野を狭くして見ると、そんな意味とかはどうでもよくて、みんなでやる、同じ目標に向かって頑張るということが、素晴らしいことのような気がする。

当時は、運動会なんかに、なぜそんなに夢中になれるのだろうと思っていたが、夢中になれるっていいなぁって、今日思った。

「一生懸命」が、こんなにも人の心を動かす。

視野を広げて、冷静に物事を見ることも大事だけれど、ときには、あえて視野を狭くして“今この瞬間”に夢中になることが、生きる力にもなるのかもしれないなぁ。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。