いつか本を出版したいなら。

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本を読むのが好きな人や、文章を書くことが好きな人がたいてい夢見るのが、「私もいつか本を出してみたい」だと思う。もれなく私もその一人だけど。

友だちのライター、堀香織さん(ホーリー)が『父の恋人、母の喉仏  40年前に別れたふたりを見送って』を出版した。

本の帯には、なんと!!あの是枝裕和(映画監督)からのコメントが載っている。

著者の人並外れた記憶力と乾いたその筆致によって、父母の可笑しくも哀しい人生の断片が色鮮やかに蘇り、艶めかしく匂い立つ。まさに、笑えて泣けるエンタメの王道を往くようなエッセイだった。

ホーリーは、ふだん雑誌やWebの記事を書くだけではなくブックライターとしてもたくさん仕事をしていて、是枝裕和「映画を撮りながら考えたこと」、小山薫堂「妄想浪費」など、数々の著名人とも一緒に仕事をしていて、本当に書く力のある、売れっ子ライターである。

仕事でも書くけど、ホーリーはふだんから自分の身に起こった面白いこと、悲しいこと、幸せだったこと等、何でもFacebookに投稿をしていて、なんせプロの書き手なのだから、その何気ない投稿が、どれも完成された1本のエッセイのように面白く、私はいつも読むのを楽しみにしていた。

そしてまわりからは、いつも「無料で公開するなんてもったいない」とも言われていた。そのどれも、十分にお金が貰えるくらいの読み物だったから。

そのホーリーが、ついに自著を出すことになった!!というので、予約して届いた本を読んだのだけど、その感想はまた別に書くとして、ふだんからあれだけ書いていたからこそ、こうして本が出たんだなぁと思った。

これまでは漠然と、企画が通って出版することが決まってから、原稿を書くというイメージだったけど、そうではなく、すでに書いている人が結果として、本を出すことになるというか。

そういう順番なのだなぁと思った。

6月からZINE講座をスタートするけれど、もし興味ある人がいたら、もう今から何かしら、どんどん書いておいてほしいと思う。

いつか本を出版したいと思うなら、なおさら。書いたものがないとZINEは作れないし、本も出版できない。

ホーリーの本を読んで、書いて書いて、書き続けた人の文章が溜まってほどよく熟成されたら、良きタイミングで本が出版できる…ような気がした。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。