今、おばんざいに関する原稿をまとめるため、図書館でおばんざいの本をたくさん借りてきて、あれこれ読んでいます。その中で、京都の家庭料理は、「ハレとケのメリハリをちゃんとつける」というようなことが書いてあって、普段は無駄をせず倹約して質素な料理なんだけど、ハレの日は豪勢にするのだとありました。
で、質素といっても、旬の野菜を使ってひと工夫することで季節と、素材の味を楽しんでいるというような内容。
こないだ取材にいった老舗のお店のご主人も言っていた――
今は毎日のご飯が「ハレの日」過ぎて、胃が疲れてる。もっと普段のご飯は質素でいいんですよ、たまに豪勢なものを食べるからおいしいんであって、毎日豪華な料理だと疲れるでしょう。
というのも思い出したりして、なんかそうだなぁって。
おばんざいって、料理のことを指すのじゃなくて、そういった意識のこと全体についていうのかもしれない。
知るほどに、何だか今の時代にもってこいな気がする。
昨日の夕飯、「どうする?」と夫に聞いたら、「ミツカンのCMでやってたやつ食べたい」というので、CMを見たことのなかった私は??? サイトを見てみたら、茄子と豚肉を炒めて、ポン酢をかけるだけという簡単レシピ(しかもおいしそう!)が載っていて、それを夫が作ってくれた。
これがまた本当に、おいしくて。素材を炒めてポン酢をかけただけのシンプルなこの料理がしみじみおいしくて、ケの日のご飯で十分だし、料理って「凝ったものを作らなきゃ」みたい思いがなぜか私の中にあるのだけど、こーんな素材の味を楽しむだけのもので十分だなぁって思ったのでした。
きちんとした調味料揃えて、おいしい野菜選んで、ケの日を楽しみたい。
豚肉となすのぽん炒め、さっぱりしてて暑い日に本当オススメ。
(ミツカンの回し者じゃなないけど)今晩の夕食にいかがですか(笑)
毎日の献立考えるのって、ちょっと面倒。今晩うちは何にしようかな。