編集や本を出版することについて、太田明日香さんに教えてもらう!「第12回ライターお悩み相談室」、大盛り上がりで終了しました!

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ライター歴12年のわたくし江角悠子と、人気のライター・編集者さんをゲストに、ライター仕事の悩みにお答えする「ライターお悩み相談室」、3月27日(水)に開催された第12回が、無事終了しました。

会場は、いつもの下鴨デリ。下鴨神社の北に位置するお総菜のおいしいお店です。ご参加いただきました皆さま、本当にありがとうございます。

今回も大盛り上がりで終了しました〜!!

ゲストは「愛と家事」著者の太田明日香さん!

今回ゲストに来ていただいたのは、フリーランス編集者・太田明日香さん(@aitokaji)!

編集者として何冊も本を出しているほか、自身の著書もあり、またライターとしても活躍されていて、豊富な経験の中から本当に実のあるお話がたくさん聞けました!

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当日の様子は、デブ子デラックスさん(@debu_52)が撮影してくれました!

相談室の後半では「フリーランスとは」「編集者とは」ということを説明するためのスライドも作ってきてくれて、これを見ながら熱く解説。これが実に分かりやすく面白く、タメになる内容でみんなで感動…!

忘れないうちに、心に響いた言葉の数々を残しておきたいと思います。

今回寄せられた質問

今回、参加者の方から寄せられたのは、こんな質問でした(一部抜粋)

【ライター仕事について】
・書き手として、ご自身の「個性(あるいはウリ)」と自覚していることがあれば。
・「また一緒に仕事がしたい」と思うのはどんな方ですか?
・企画やアイデアはどのように生み出していますか?
・書くときに気をつけていること?
・文章を早く書くには?

【編集の仕事について】
・「愛と家事」の構想を練り初めてから出版まで、どれくらい掛かりましたか?
・これから出したい本出版の企画は常にいくつか用意があるのですか?
・ずばり編集のお仕事について、具体的に何をされるのですか?

【その他】
・会社とフリーで行うときの違いは?
・仕事の依頼があったとき、受ける・受けないの判断はどこでしていまか?
・仕事をするうえで、譲れないことはありますか?

上記の質問の答えの中から、特に印象的だったこと以下にメモ

太田さんが「また一緒に仕事がしたい」と思うのは、こんな人

  • こちらの意図を酌んでくれる
  • あがってきたものがちゃんとしている
  • 締切に遅れない(遅れそうなときは早めに連絡を入れられる人)
  • 分からないことを聞いてくれる
  • できないなら断る(一度断ったからといって二度と依頼しないということはない)

私も今、依頼する側になりいろいろ思うことがあるのだけど、上記の太田さんがあげてくれたことは、全面的に同意しかない。締切も遅れそうなら、事前に連絡を入れれば、ある程度融通は利いてもらえるはず。「間に合いそうにない、ヤバい、ヤバい」と思っている間にさっさとメールを入れたらいいのだと思う。

最後の「できないなら断る」というのは、本当にそうで、最近noteに同じことを書いたので参考までに(無料で最後まで読めます)

逆に、あんまり一緒に仕事をしたくない人については

  • ドタキャンする人
  • 大幅な変更など、指示がコロコロ変わる人
  • 催促しないとメールの連絡がない人(やる気がないように思える)
  • 文章へのこだわりが強すぎる人
  • 打ち合わせが多い(やりたい気持ちだけが強すぎて具体的なことが何も決まっていない)
  • 人としての敬意がない人

最後の敬意がない人というのは、本当にそうでどんなにギャランティーがよくても、やるべきではないなと私も最近ようやく思えるようになった。若い頃は「もっと、もっと稼ぎたい」と常々思っていたから、どんな人のどんな仕事でもやっていたけれど、駆け出しであったとしても、人としての敬意が足りない人との仕事は一切やらない方がいい(断言!)

ある編集者さんは、私の書いたエッセイを読んで「こんな誰でも書けるような文章を書いても、誰も読まない、有名人が書けば面白いけれど」と全書き直しになったり、文中に私が自分のことを「文筆家」と表現したら、本も出していないくせに「文筆家」と名乗るのはどうかと思うと指摘した人がいて。当時は、私が未熟だから…と思って、必死に我慢して何度も修正して、食らいついていたけど、そうではなかった。

あの人を見返したい気持ちで今!私は!仕事を頑張っている(笑)

文章を書くときに気をつけていること

書く前に、媒体の意図を酌むこと
スケジューリングを考える
取材をきちんとすること
文章が独りよがりにならないようにする
原稿が書けたら、一晩から1週間くらい時間を置いて推敲する

編集の仕事とは?

太田さんが作ってきてくれた資料がすごく分かりやすかったので、以下抜粋して紹介。

編集者がすること

・ 内容を考える
・ 人選(カメラマン、ライター、イラストレーターなど)
・ スケジュールの調整
・ 予算の獲得
・ 取材
・ 全体の構成、レイアウトを考える
・ 印刷所とのやりとり
・ 関係者とのやりとり
・ 広報

編集者は「本を作ったあとが大事」というのも、なるほどなぁと思う。本を作った達成感で燃え尽きてしまいそうだけど、せっかく作った本なら、大勢の人に届けるためやるべきことがある。例えば、取り上げてくれそうなメディアに献本などする…等々、編集者のやることって、めちゃくちゃたくさんある!!

ライターの仕事内容

  • 取材をする・資料を調べる(人の話を聞く、現場へ行く、本や資料を読む)
  • 文章を書く
  • 本や雑誌、ウェブに発表

書き出してみると、そうなんだけど、太田さんの解説を聞きながらだと、ものすごいいろんなことが腑に落ちて、腹の底で理解できたという感じ。

ちなみに、ライターとして文章を書くときは、隅々まで細かく見るイメージで編集者として仕事をするときは、全体的に引いてみるとのこと。なるほど。

「愛と家事」を出版するまで

自費出版のときの「愛と家事」

太田さんの本「愛と家事」は最初、自費出版で出していたもの。その売れ行きがよく、それなら出版しましょうという流れになったのだとか。

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自費出版とはいえ、デザインなどはプロの人にお願いして、文章は半年かけて書いたそう。自費出版の際は300部印刷して、かかった経費は約6万円。

自費出版はもっとお金がかかりそうと思っていたけど、6万円なら頑張ったら作れそう。私も作ってみたい!!!と強く思うなど。

自分でZINEを作ったら、文学フリマなどで販売したり、BASEなどの無料で開設できるネットショップで販売する方法もあると。なるほどなぁ。そこから出版へ結びつく可能性もあるわけで。

私が、ことり会として「京都、朝あるき」を出版できたのも、元々はフリーペーパーを発行していたことがきっかけ。何かしら、カタチとなるものをもう自分で勝手に作っておけば、「出版」という夢は実現しやすいのかもしれない。

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本を作るには、企画書が何より大事で。企画書を通すために大切なことは、以下。

  • 内容がいいこと
  • 類書があるかどうか
  • カタチで見えるものがあること(書き手としてどのくらいの実力があるのか、目安となる)
  • 売れそうな数字が見えること(具体的な数字が出せること)

最後の売れそうな数字が見えるとこというのは、書き手にすでにファンがいて、1,000部は確実に売れるなとか、ある程度、どのくらい売れるか見えると出版されやすいとのこと。

以上、ノートに書いていたメモを清書してみました。

ブログを読んで、太田さんの話を聞いてみたいなと思った方は、来月もトークイベントに登壇されるとのことなので、こちらをチェックしてみてはいかがでしょうか!私は、もっともっと太田さんの話が聞きたくなって、すでに申込済!

参加者の感想

何度も参加してくれているお2人からの感想。いつもありがとうございます!お2人は最初お会いしたときより、めきめき活躍されていて、その報告を聞けるのが、とてもうれしい!

 

次回は5月に開催

次回は、理系ライターの大越さんをゲストに5月に開催します!

が、おかげさまですでにキャンセル待ちとなっており、また6月以降で企画したいと思っています。

ブログよりTwitterでの告知が先になると思いますので、よかったらフォロー(@ezu1030)お願いします!

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。