どなたかの読書ブログがふと目に入って知ったこの本。タイトルがあまりにもいい。「エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする」
とにかく、今の私は時間がない。全然ない。ことり会の本の出版が決まった頃から自分で仕事をコントロールできないくらいになっていて、効率の悪い方法で仕事をしているのか、私が使えないやつなのか、やってもやっても次から次へと仕事があって達成感も味わうことなく、次の仕事に取り掛かるという感じ。
とそんな時に「最小の時間で成果を最大にする」だなんて、救世主のような本ではないか。読み終わった今、もっと早くにこの本を読んでおけばよかった!と後悔するくらいの良本で、読み終わった、たった今から「私はエッセンシャル思考で生きていこう!!!」と決意するくらいに影響を受けました(笑)
ということで、早速紹介します。
text by 江角悠子(@ezu1030)
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする
この本は、成果を最大にするための、ものの見方について書いてあります。
で、その考え方とは…より少ない時間で最大の成果を上げるために大切なのは、作業効率を上げることではない。まず取り組むべきは、やることを減らすこと、なのです。さわりだけ紹介すると、
「やらなくては」ではなく、「やると決める」
「どれも大事」ではなく、「大事なものはめったにない」
「全部できる」ではなく、「何でもできるが、全部はやらない」
この考え方は本当に大事だなと本を読み終わった今なら分かる。本当に自分のやりたいことをするためは、それ以外のものは捨てていかなければいけないということ。これがエッセンシャル思考。
あれもこれも欲張りになっていたら、結局どれも中途半端なままで終わってしまって、本当に手にしたかったものは手に入らないし、行きたかった場所にもたどり着けない。
本書にはそんなエッセンシャル思考について、エッセンシャル思考を実行した人の具体例、エッセンシャル思考を実行するための方法などが、延々と書かれています。
この本を読んで思ったのは「仕事、断わっていいんだな」というか、「断らないといけないのだな」ということ。「断る」というとどうしてもネガティブな印象を受けるけれど、例えば、今受けている仕事に全力で取り組むために、途中で他に手を出さないという風にも考えられる。
フリーランスになってから、何かを「断る」ということに対して私の意識は少しずつ変わっていったのだけど、本書を読んで決定的になった。それがなかなか面白かったので、以下メモ。
「断ること」への考え方3段活用
- 断るべきではない
フリーライターになった時、まずはライターとしての仕事が喉から手が出るほど欲しくて、だから依頼されると嬉しくて、どんな小さな仕事も全部断らずにしていました。この世のライター仕事は全て私がしたい!というくらいに貪欲で、とにかく何でもいいから仕事がしたかったし、せっかく依頼されているのだから、仕事は断るべきではないと思っていたのです。依頼された仕事は土日昼夜問わず、動けるなら全て受けて、24時間体制で仕事していました。
- 断るべきことがある
そんなスタンスでずっと仕事をしてたのですが、出産したら、自分の時間がほとんどない。子どもを保育園に預けていても動ける時間はよくて平日9時〜18時。出産前の感覚で仕事を受けていたら、信頼を失いそうなくらいの仕事量を抱えてしまい、ここでようやく断るべき仕事もあるのだなという考え方になりました。欲張りなので、依頼されていない仕事も買って出るくらいだったけど、多分この段階で、3回に1回くらいの割合で仕事を断らなければ回らないなと考え方が変化。
- 断らなければいけない
本書を読み終わった今。断るべき仕事がある、というよりは、これは私が本当にやりたい仕事か?と受ける前に一旦立ち止まって考えようと思い至りました。いや、今までだって考えていた(と思う)。声をかけていただく仕事はどれも本当に魅力的で、面白そうだし、やりがいだってあるし、誰かの役に立てるのではないかと思って、やってきた仕事ばかり。だけど果たして、ライター人生をかけてずっとやっていきたい仕事なのか? そんな視点できちんと考えたことがあったかなぁと今、立ち止まって考えているところ。
本書より
あらゆる依頼を断れと言っているわけではない。本当に重要なことをやるために、本質的でない依頼を断るのだ。肝心なのは絶対にやるべきこと以外のすべてに対して、上手にノーということである。
で、どうすれば上手に断ることができるか、その実例も載っていて、実に参考になりました。
41歳目前、ちょっと今忙しさでぐっちゃぐちゃになっているアレコレを、きちんと取捨選択して、研ぎ澄ませてシンプルに生きていきたいなと思っているところ。
仕事を断るのが苦手な人は絶対読むべき1冊!!!
エッセンシャル思考を今のタイミングで知ることができてよかったなぁと思う。もっと早く知りたかったけど。今だからこそ響くものがあったのかもしれない。
時間がない。これが終われば、これさえ終わればこれが終わったら、やりたいことをやろう!と言い続けて人生終わるような気がする…だから、今こそ魅力的な案件も心を鬼にしていかに断るか、に注力したい。断ることを念頭に置くと、じゃあ私が本当にやりたいこととは何だろうと改めて考えている。
— 江角悠子|ライター・編集者 (@ezu1030) 2017年10月3日
ツイッターで呟いたら、いいねをしてくれた人もいて、同じようなことを思っている人は多いのかもしれないと思ったのでした。
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