ホホホ座のお店を紹介したときに、
「これはいつか必ず買うと思う」と書いていた
植本一子さんの「かなわない」。
先日、ホホホ座を訪れる機会があり、ついに購入、そして一気に読了。
<本日の気になる入荷>①『かなわない』植本一子 自費出版本に5年間の日記と散文を増補し再刊。震災直後の不安を抱きながらの生活、育児に対する葛藤、世間的な常識のなかでの生きづらさ、新しい恋愛。ありのままに、淡々と書き続けられた日々 pic.twitter.com/rZ00dQ6Fe2
— ホホホ座 (@hohohoza) 2016年2月9日
写真家の植本さん、24歳年上の貧乏なラッパーECD(石田さん)と結婚して、
2人の娘を育てる日々。
本は、植本さんが日々のことをこと細かく綴ったものなのだけど、
そこには、育児の楽しいだけじゃない面、仕事のこと、お金のこと、
あらゆることが書かれている。
そして、ただ淡々と日常が綴ってあるのに、ぐいぐい惹きつけられる。
植本さんがその日その日にしたこと、それに対する思いなど、
同じ母親という立場で、そうそう、そんなことある、大変だよね、
分かる分かると共感できることも多数。
かと思いきや、え?こんなことまで書いていいの?っていうくらい
赤裸々な思いまで書いてあって、こちらが受け止めきれず、しんどくなるくらい。
子どもに対するどんな行動も、夫に対するどんなに醜い感情も包み隠さず
全部書いてあって、これが出版されたということがすごいなと思ったし、
読みながら、これはいっそフィクションであってほいい、とすら思ったほど。
途中、あまりの赤裸々さと辛い現実に面喰って
休憩をはさみつつ、それでも先が知りたくて読み進めるという。
読みながら、ものすごい体力奪われる感じ。
一気に世界に引きずり込まれるような。
すごかった。
で、今、この本を友達に貸してあげたのだけど、
これは自分で買って、読むぞと思った人だけが読める本で
誰かにパッと借りて読むような本じゃないなって、今さらながら思ったりして。
子育て中のお母さんはもちろん、お父さんも
これから結婚する人も読んでみたらいいと思う。
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本の中にあって、思わずメモした言葉。
誰に対しても、素直に心を開いていれば、きっと良い方向に向く。
育児はそんな気がする。
家の中で延々と泣き叫び続ける。どれだけ、泣かないで、と懇願しても無駄なのだ。
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