息子の靴選び

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3歳くらいのときから、靴は自分が気に入ったものしか履かない主義、な息子。
なので、いつも一緒に買いに行くのだけど、彼が欲しがるのはいつも「瞬足(しゅんそく) 」。
噂には聞いていたけど、まぁ子どもたちの間で人気だそうで。
私は原色のどぎつい色を使った、近未来的なデザインのこの靴がどうにもダ…
あ、いや好みではなくて、ほかのメーカーのものを必死にすすめるのだけど、
もう頭の中は瞬足のことだけ、聞く耳持たず。

コンバースとか、ナイキとか、アディダスとか、可愛いやついっーぱいあるのに。

これまでさんざん抵抗してきたけど、ぜんっぜん意思を曲げないので、
もう最近は面倒になっていいわ、と。履きたいなら履きなさいよと諦めて瞬足を購入しています。

靴を買った翌朝、待ちきれなくていつもより10分以上も早く学校へ行き、
帰ってくるなり、「なんか今日、速く走れた」だの
「ジャンプする高さすごかった」だの言うてるけど。

喜んでる息子を見るのは嬉しいんだけど、
素直に喜べないこの敗北感なんだろう。

でも、いまやファッションデザイナーをしている弟
中学生の頃は、だっさい英字プリントのシャツとか着てて
「あぁ、これはモテないわ、可哀想に」と密かに心配していたのだけど、
先日、弟の発表したコレクションが、アメリカ雑誌の表紙を飾るとか!?
何がどうなるか分からないってこともあるので、
今は受け入れるしかないのかもしれない。
 

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。