[北海道旅4日目]8月6日(土)

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早朝5時半くらいから子供たちが目を覚まし、起こされる。昨晩あれだけ起こされたのにこの仕打ち。しょうがないので起きて、朝の洞爺湖でも見に行こうと湖畔へ。眠い眠いと思いながら行ってみたら…!!!朝日に照らされた洞爺湖の美しさ!!!渋々起きたけど、子供たちいなかったら出会えなかった景色。子供たちに感謝。そして、タオルも持ってきていないのにさっそく水につかる子供たち。

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大自然の中でヨガがしたい!と思ってヨガマット持ってきたけれど、さらちゃんに邪魔されてどうしてもできない。無念。

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ひんやりとした朝の空気が本当清々しくて、空も高く、最高の眺め。余りに気持ちよくて、ヨガマットに寝ころんでしばしぼーっとする。ゆるゆると何かから解放されていくような感じ。

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夫が起きてきたので、昨晩のトイレの話をして(案の定、全く覚えていない)、「酔っぱらい過ぎなんだって」とネチネチ言う。朝は、お米を炊いて白ご飯とインスタント味噌汁。急いで食べて、9時から申し込んでいたカヌー体験をするため、キャンプ場から車で10分ほどのところにある「洞爺 トイボックス」へ。

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カナディアンカヌーとシーカヤックの違いを分かってなくて、私はシーカヤックを想像していたのだけど、ここはカナディアンカヌーなのだった。そうか。スピードの出るシーカヤックではなく、ゆったりした動きのカナディアンカヌー。2歳児も一緒なのでこちらの方でちょうどよかった。オールの持ち方、使い方、乗っているときの注意点などを聞いていざ出発。

 

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もっと揺れるかと思ったけれど、意外と安定していてゆっくりと進む。白鳥に近づいてみたり、湖に沈む木を見たり、水の色、水の冷たさ、水コケ、エビなどなど見てさわって体験しながらいろんなことを教えてもらう。カヌーに乗る楽しみってこれなんだな。乗ることだけを楽しみにしていたけど、乗って何が体験できるかということ。カヌーにテント積んで、川を下りながら海を目指すこともできますよと聞いて、断然興味がわく。それやりたい。途中、森のそばでリンゴジュースを飲んだりしつつ、サラちゃんが飽きてきてぐずったりしたけれど、落ちることなく全員無事に陸へ。1時間コースと3時間コースで迷ったけど、1時間でちょうどよかった。写真もたくさん撮ってくれて、無料でダウンロードできるようにしてくれるなど至れり尽くせり。ここにして正解だった。

 

いったんテントに戻って、お昼ご飯は近くで開かれていた「gla gla FES」へ。洞爺湖が見渡せる丘の上に立つお店が開くマルシェのような集まり。映画「しあわせのパン」のロケ地にもなったカフェゴーシュも出店していたので、そこのピタパンやチリビーンズ、スコーンを購入。

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そうたはクレープ、夫はピザ。このピザを一口分けてもらって食べたら、ものすごくおいしくて、生地もおいしいし、トマトやタマネギの歯応えと甘さとおいしさといったらなんだろう。うちでも薪ストーブでピザをたまに焼くけど、全然レベルの違うおいしさ。お店の人に聞いたら、小麦粉も野菜もすべて北海道産のものを使用しているとか。北海道産のレベルの高さ。いや、ホントおいしかった。

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食べているすぐそばでは生演奏が始まっていて、トリトメリという人たちの歌も歌詞もとてもよかった。「いのちは限りあるのだから開き直っていこう」とか何とかいうの。この日はめっちゃ暑くて34℃くらいあったそうだけど、1年に1日だけ開かれるこんなイベントに来られてよかった。おいしいものを食べて、気持ちいい風が吹いていて、空は青く、心地よい音楽が聴こえてきて、なんか夢のようなひとときだった。

その後、さらに丘の上にある「しあわせのぱん」のロケ地となったカフェゴーシュへ。撮影一切不可だったので写真ないけれど、映画の通りホント絶景の場所に立っていた。「映画では、ここにバス停があったよね」と夫といいつつ。

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午後から遊覧船にでも乗ろうと思っていたけれど、そうたが乗りたくないと言うのでテントに戻ってゆっくり過ごすことに。何もしない贅沢。夫が夕飯のカレーの準備をしてくれている間、猛烈な睡魔に襲われ(あれだけ起こされたらそりゃそーだ)、ヨガマットの上で撃沈。起きたら、今度は夫が撃沈。

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子どもふたりとアスレチックで遊ぶ。サラちゃんはブランコと滑り台(曰く、すーべだい)。そうたと私でボール投げ。どこをどう走り回っても車が通らない、安心して遊べるっていい。

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夜ご飯のカレー。ジャガイモを入れ忘れた夫が「どうする?今から入れる?」と聞いてくれたけど、もうなくていいよと返事。食べたらやっぱり味はいまいちだった。夫もそう思ったらしく、あとからジャガイモを追加していた。

今晩のお風呂は、洞爺湖温泉街にあるホテル万世閣レイクサイドテラス」へ。大人1000円。女子風呂は、建物の8階にあって、洞爺湖を見下ろせる絶景のお風呂だったけど、男風呂は地下にあって、たいした景色が見られなかったらしい。露天風呂からはライトアップされた遊覧船がゆっくりと進んでいる様子や、向こう岸の明かりが見えたりして、その風景がまるで映画「千と千尋の神隠し」のようですごく幻想的だった。現実と思えない、夢の世界にいるような気分。本当に楽しくて幸せなんだけど、ずっといてはいけない場所だなと何となく思う。お風呂から上がって花火を見るために、ホテルの地下から洞爺湖の方へ出る。8時45分になると、目の前で次々と花火があがりはじめる。左手側から徐々に花火の上がる位置が移動していって、どんどん右手の方へ。きっと温泉街の人たちみんなで花火の予算を出し合っていて、その温泉のあるどの場所からも花火が見えるように移動してるんだねと夫と話す。思わぬ場所であがるのでドキドキする。幻想的な眺め、温泉街独特の非日常な雰囲気、夜景と花火。朝から晩まで、夢のような1日だった。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。