上手な文章ではなく、記憶に残る文章を書きたい。

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エレガンスとは目立つことではなく、記憶に残ることだ。

これは先日、朝日新聞の天声人語で紹介されていた、ジョルジオ・アルマーニ氏の言葉。うむ、本当にそうだなぁと思って、心にメモして、こうしてブログにも書いている。

たしかに目立つのは一瞬だ。一瞬で引きつけて、やがて忘れられてしまう(ことも多い)だろう。

Xの投稿でバズる人や、Web等でバズる記事を見ては、いいなぁと羨ましく思っていた。同時になんかモヤモヤしていたけど、この文章を読んで分かった。私は、一瞬で引きつけて注目してもらえる文章を書きたいのではなく、記憶に残る文章を書きたいんだなと思った。

読者を釣るようなセンセーショナルな言葉を並べて、記事を読んでもらう、PVを上げるとか、そういうことはしたくない。読者を裏切りたくないという気持ちがある(なぜなら、私が裏切られたくないから)。

信頼に値する言葉をつむいで、なおかつ心に残るような、地味でも、なんかこう心に染みわたるような、そういう文章が書けたらいいなと思った(つまり、一瞬で引きつけるだけの魅力があり、さらに忘れられない文章が書けたら最高だ)。

それでいうと、AIの書いた文章は、記憶に残りにくいのかもなと思った。完全に整っている。整いすぎていて、引っ掛かりがない。一方で、粗削りでも思いが伝わってくる、記憶に残る文章がある。

「文章が上手じゃないから書けない」という人のお悩みをよく聞く。

けれど、京都ライター塾では、「上手に書こうとしなくていい」と伝えている。文章なんて、うまくなくていいのだ。

上手な文章であることより、分かりやすい文章であることの方が大事だし、分かりにくいけど、なんか伝わってくるものがある、そういう文章であることの方が大事な気がする。

だから、ZINE制作講座で作ったアンソロジーZINE『書いて見つけたしあわせ』は、記憶に残る文章で成り立っているんじゃないかなぁと思った。読んだときはじんわり、ささやかな手応えしか感じないかも知れないけれど、なぜか忘れられない。

そういう言葉に出会えるエッセイ集ができたなと思った。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。