甘やかされて、甘やかされて育った子はどんな大人になるのか。1日遅れの母の日コラム

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義理の母はものすごく愛情の深い人で、私もまるで娘のように可愛がってもらっています。母の日なので(1日遅れだけど)、お義母さんにちなんだ母の日コラム。愛情たっぷりの母に甘やかされて育った子は、果たしてどんな大人になるのか?! 我が夫の場合。

甘やかされて、甘やかされて育った子はどんな大人になるのか。

夫の子どもの頃の話を聞くと、なんと甘やかされて育ったのか!と思うことばかり。おもちゃは欲しいものは何でも買ってもらったそうだし、テレビも見放題、ゲームもやり放題。うちは欲しいものを欲しいだけ買ってもらうなんてことはなく、テレビだって1日30分。20時以降は見られなくて「夜のヒットスタジオ」がどれほど見たかったか!!そんな家庭だったので、夫の子供時代の話は聞くだけで腹が立つほど、羨ましい!!!!

夫の実家にお邪魔してお義母さんの手料理をいただくこともよくあるのですが、食事は毎回本当に手が込んでいて、夕飯にメイン+副菜2種、汁物は当たり前、たまに何でもない日にトンカツと餃子みたいなメイン2種用意されていたりするので、本当に驚く(もちろん全部手作りで、本当においしい)。そして食後には必ず果物のデザートが用意されるのですが、ある日オレンジが出てきた日が本当に衝撃だったのです。皮が、薄皮が全部剥いてある…! 丁寧に一つずつ皮が剥いてあるオレンジが、山盛りお皿に乗って出てきたのです。あの面倒くさい薄皮を剥くという作業がもうしてある? レストランではなく、こんなひと手間かけたオレンジのおいしいとこだけを食べられる贅沢がお家で?

私はこんなにも丁寧にオレンジの皮をむいて出してもらった記憶がなかったので、夫に「皮が剥いてあるよ!すごいね!!」と興奮気味に言うと、「え?子どもの頃からいつもそうだけど?」という返事。夫にとっては当たり前なのです、皮をむいて出してもらうのが!!信じられない、本当にどれだけ甘やかされて育ったんだ!憎たらしい!そんな風に甘やかされて、甘やかされて育った夫が、果たしてどんな大人になっているかというと。

そ・れ・が…優しいのです。あれだけ甘やかされて育ったら、さぞかしワガママで自己中な人になりそうなのに、自分が甘やかされて育った分、同じことを人にもやってあげられるのです。例えば、私は子どものためにオレンジの皮をむいてあげるということができません(いや、技術的にできるけど、せっかくオレンジの皮をむいたなら、そのまま自分で食べたい)。が、夫はしてあげられるのです。オレンジ食べたいなら、自分で皮をむきな!と私なら思うのだけど、夫は毎度面倒がらずに子どもたちのためにせっせと皮をむいている。「優しいねー!なんで皮をむいてあげられるの?」とある日夫に聞いたところ、「優しいというか、当たり前の感覚。自分が子どものときもいつもむいてもらってたし」だと。そうか、夫は子どもには皮をむいてあげたオレンジを出すのが当たり前の世界で育ったから、できるというわけ。

夫は私からのいろんな頼まれごとを、というか、いろんな人からよく頼まれごとをするのだけど、たいてい「人の役に立つのが心底うれしい」って感じで快く引き受けていて、それもこれも昔、親が全部そうしてくれたから、やってあげられるのかなぁと思ったり。

まだ20代だった頃、夫と二人で部屋でお酒を飲んでいて、真夜中、ふとお腹が空いたので「唐揚げ食べたいなー」と言ったら、夫に「コンビニで何か買ってきてあげようか?」と言われたことがあって、どんだけ優しいんだ!と驚いたことがある。私には「夜中にコンビニに行く」という考えはみじんもなく(わざわざ着替えるのが面倒、夜中、しかも寒い冬、コンビニまで歩いて行くのチョー面倒)、お腹すいてるけど何も食べずに寝るということしか思いつかなかったし、もし夫が「唐揚げ食べたいなー」と言ったところで私はコンビニまで買いに行くことはもちろん思いつかず、「我慢我慢」って言ってたと思うんだけど、そうじゃない人がこの世の中にいるんだーと知ったときの衝撃。

まぁ、甘やかすにも限度があると思うし、お義母さんがどうやってうまいこと甘やかしていたのか今度じっくり聞いてみたいなぁと思いつつ。夫は自分が甘やかされて育って、おもちゃだってなんでも買ってもらったくせに、いざ息子にそうしてあげているかというと全然そうでもなく、その辺りどうなっているのか分からないけど、うまく甘やかされて育った子は、こんなにも優しい人になるんだなぁというお話。

私は子どもたちをうまく甘やかせてあげているかなー。

 

以前ツイッターで話題になっていた「子どもは厳しく育てたほうが失敗するんじゃないか」というのも、夫のこともあり一理あるなぁって思ってみていたのでした。

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さて母の日。数年前に一度お花をもらいましたが、相変わらず私には関係のない日だなぁと思っていましたら、何と!今年は私にも母の日が来ました!

なんということでしょう!こんなプレゼントと手紙を用意してくれているなんて全く気がつかず、本当にサプライズ!!!朝から涙がちょちょぎれそうになりました。が、恥ずかしかったので、グッと堪えました。うれしいものなのですねぇ、こんなにも。

数年前の母の日の記録はこちら。
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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。