私と同じように、きょうだいを亡くした人たちの支援になれば。「第19回 犯罪被害者支援京都フォーラム」内でパネリストとして登壇します。

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2月2日(土)に「第19回 犯罪被害者支援京都フォーラム」が開催されるのですが、その中で『気づいていますか。兄弟姉妹へのアプローチ』というテーマで、パネルディスカッションがあります。

そこで私は、2つ下の妹を亡くした遺族ということで、パネリストとして登壇することになりました。

先日打ち合わせがあり、「京都犯罪被害者支援センター」に行ってきたのですが、当時を思い出しながら何かを話そうとすると、瞬間に涙が出そうになり、我ながら、そんなすぐ泣く?と思って、自分で自分に驚いたのでした。妹を亡くしてもう20年も経とうかというのに、悲しみの深さは当時となんら変わっていないのかもしれない。切ない。

当日伝えたいこと

私の妹は、無謀な飲酒運転による事故に巻き込まれて20歳の時に亡くなって、子どもを亡くした親(つまり私の両親)にはなんらかのケアがあるらしいのだけど、私のようにきょうだいを亡くした子に対するケアは、ほとんどなされていないのが現状らしいです。

当時、私は23歳だったけど、大切な人を亡くす、きょうだいを亡くすということがどういうことか分からず、死に関する本を片っ端から読みあさっていたのだけど、子どもを亡くした親の手記はたくさんあれど、きょうだいを亡くした人の手記はほとんど見つけられず。

打ち合わせをする中で、どうやってこの悲しみと向き合っていったらいいのか、この先どう生きていったらいいのか、途方に暮れたのを思い出しました。

親は親で、自分のことで精いっぱいだから、生きている子のケアまで気が回らない。まわりの大人からは「(子を亡くして悲しみに暮れる)お母さんを支えてあげてね」「妹の分まで頑張るんだよ」などとプレッシャーを掛けられ、当然、臨床心理士やカウンセラーによるケアはなく、というのが実情で。

私が専門家に初めて助けを求めたのは、妹が死んで3年経った頃。3回目の命日が近づいてきて、この年はやけに辛くて、このままだと私は自殺してしまうかもしれない、自分でも知らない間に、自分を殺してしまうかもしれないと危機感を持ったときに、ようやく心療内科に行けたのでした。

それまでは、どこにどう助けを求めたらいいのかも分からなかった。

23歳でこんな状況なのだから、もし小学生のような年齢のときにきょうだいを亡くしたら、私は生き延びていただろうかと思う。

打ち合わせで、こうやって過去を振りかえっていたら、「私、あの状況でよく死なずにここまで生きてきたな。私めちゃくちゃエライな!」とやけに自己肯定感が上がるという不思議な感覚になったんだけども。

というわけで、現場にいる人にこの思いが届いて、子を亡くした親だけではなく、遺されたきょうだいにも目を向けて、手厚いケアがなされるような環境を一刻も早く作ってもらいたい!!!という一心で、頑張って登壇します。

今回、「兄弟姉妹を亡くした子たち」にスポットを当ててもらえたことを、すごくうれしく思います。これを機会にもっと注目されるようになることを願って。

いつか「遺されたきょうだいたち」の手記をまとめられたらとも考えているのだけど、これ書くの、血を吐くほどしんどそうだなと躊躇していたりする。

■ 開催概要

このフォーラムには、一般の人も参加費無料で予約などせずとも、参加できるので、ぜひ。(レトロ建築好きの私としては、新島旧邸がすぐそばにあるというロケーションがたまらない)

日 時 平成31年2月2日(土)13時~16時30分(終了予定)
会 場 同志社校友会 新島会館 大ホール
参加費 無料(申込不要)先着200人
主 催 公益社団法人 京都犯罪被害者支援センター
京都市文化市民局くらし安全推進部くらし安全推進課
後 援 京都府 京都府警察本部 京都弁護士会
京都府犯罪被害者支援連絡協議会

詳細は、コチラ⇒「京都フォーラム」チラシ

ちなみに、京都犯罪被害者支援センターの公式サイトに載っているイラストは夫が描いたもの。仕事の依頼は、全然違うところからあったそうなんだけども、巡り巡って、つながっていて面白い。

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この記事を書いた人

江角悠子

1976年生まれ。京都在住の文筆家・編集者、ときどき大学講師。ブログでは「ふだんの京都」をお伝えするほか、子育てエッセイも。コーヒー・旅・北欧・レトロ建築をこよなく愛す。